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美しい日本語と美しい四字熟語~大和言葉を使ってみましょう~

日本語の美しさを知ってみましょう。私たちが日常使用している日本語には、大和語、漢語、外来語があります。その日本語の中にはとても美しい言葉がたくさんあります。

例えば、『水鞠(みづまり)』

現代であれば『水玉』や『水滴』の意味ですが、水鞠というと、鮮やかな水の鞠が跳ねているとても華やいだ印象をうけます。一方で、若者言葉といわれる十代から二十代の若者が使う言葉もあります。

たとえば、『パリピ』=party peopleの略ですが、パーティーなどで飲んで騒ぐ人の意味だそうです。年配の方は眉を顰(ひそ)める方もいらっしゃるでしょうがあらゆる場所で使われます。こういった言葉をどこで使い、どこで使わないようにするかは、大人として適切に選択したいものです。

今回使用した辞書および書籍を紹介します。

美しい日本語と美しい四字熟語

1.美しい日本語には、言霊が宿る

ひとつ和歌をご紹介しましょう。

そらみつ大和の国は言霊の幸ふ国(ことだまのさきわうくに=日本) と語り継ぎ言ひ継がひけり

(万葉集 894)

意味【言語の呪力によって、幸福がもたらされている国。日本の美称。】

出典 三省堂 大辞林 第三版 より

と詠まれるように美しい日本語には言霊があり、良くも悪くも人に影響を与えるものなのです。

2.哀愁漂う美しい日本語

(1)『時雨る(しぐる)』

意味【涙に濡れる】

彼女の時雨るさまは、私の心を揺さぶった。

なんて小説などに使われると情景が目に浮かぶほどに読み手の心に届くかもしれませんね。

(2)『暮れ泥む(くれなずむ)』

意味【夕暮れ時にさしかかる時間、暮れそうで暮れていない】

古い歌の歌詞にありそうですが、こういった時間と時間の隙間を表す表現は、日本語独特の言い回しかもしれません。

(3)『泡沫(うたかた)、泡沫夢幻(ほうまつむげん)』

意味【水面に浮かぶ泡、儚いことのたとえ】

水面(みなも)に浮かぶ泡が消えていく様が、夢かまぼろしのようで儚くとても美しい日本語です。

(4)『夢の浮橋(ゆめのうきはし)』

意味【夢の中のあやうい通い路、はかないもののたとえ】

源氏物語や新古今和歌集に出てくる言葉ですが、こんなにも美しい言葉を現代ではあまり使わないとはなんとも勿体ない気がします。

(5)『鏡花水月(きょうかすいげつ)』

意味【儚い幻のたとえ、目に見えても手に取ることができないもののたとえ】

ところで、四字熟語ですが、みなさんは『四文字熟語』といいますか?手元の辞書を引いてみるとわかりますが『四文字熟語』は辞書にないのです。正しいか間違いかはさておき、『四字熟語』というのが良いようです。

3.春夏秋冬の美しい日本語

(1)春

『百千鳥(ももちどり)』

意味【春にさえずる鳥】

春はすべての生きとし生ける者が喜び芽吹きはしゃぐ様子が感じられる言葉です。

『東風(こち)』

意味【東から吹く春の風】

東風と聴くと、『東風吹かば匂い起こせよ梅の花 主なしとて春な忘れそ』しか思い浮かばなりほど有名な和歌ですが、左遷された菅原道真の寂しさを感じてしまいます。

『花冷え(はなびえ)』

意味【花の咲くころに、一時的に冷えること】

桜の花が咲くころ、花見をしているととても寒い日があります。ストーブを持参で花見をしている人を見たことがありますが、春の風情あふれる言葉ですね。語彙力を高めるとともに、品よくなれるかもしれません、ぜひ美しい日本語を使ってみましょう。

(2)夏

『万緑(ばんりょく)』

意味【見渡す限りの緑】

万緑叢中紅一点(ばんりょくそうちゅうこういってん)という詩句におさめられた言葉です。

『群雨(むらさめ)』

意味【強く降ったり、弱く降ったりする夏のにわか雨】

ゲリラ豪雨とは少し印象が違うようです。そうそう、ゲリラ豪雨も少し違う言い回しがあるのですよ。『鉄砲雨』というのだそうです。

『蝉時雨(せみしぐれ)』

意味【多くのセミが一斉に鳴く様子を時雨(雨)の降る音に見立てた言葉】

セミが一斉に鳴くとうるさいものですが、蝉時雨というと風鈴の音にでも聞こえてきそうですね。

(3)秋

『秋麗(しゅうれい)』

意味【良く晴れた秋の日、あきうらら】

良く晴れた秋の日は、おいしいものを食べて読書をしてのんびりと過ごしたいものです。

『雨月(うげつ)』

意味【月が雨のために見えないこと】

雨月といえば、雨月物語でしょうか?江戸時代の怪異譚ですが、残念ながら読んだことがありません。これを機に読んでみたいと思います。

『不知火(しらぬい)』

意味【有明海と八代海の沿岸で旧暦の8月1日ごろに見られる蜃気楼で、夜の海に光が浮かぶ現象】

見ることができたら、良いことがあるかもしれないとも言われ、また妖怪とも言われることもあったそうです。現在では光の屈折によるものだと証明されているようですが、火の玉がどんどん増えていくのだと聞きます、ぜひ見てみたいものです。

(4)冬

『六花(りっか)』

意味【雪の異称】

雪の結晶が六角形であることから、六花というそうです。雪にまつわる言葉はどれも美しいですね。

『銀花(ぎんか)』

意味【雪の異称】

きらきらと輝きながら降る雪が、まさに銀の花のようなさまをいうそうです。白い雪は、花にたとえられることが多いのですね。寒い冬でも雪の降る地域ではないので、たまに雪が降るとすこしわくわくしてしまいます。雪国だとそうは思わないものでしょうか?

『波の花(なみのはな)』

意味【冬の荒波が岩にぶつかり生まれる白い泡】

冬は花が咲くわけでもないのに、言葉に花を使うなんて素敵ですね。寒さも和らぐというものです。

『山紫水明(さんしすいめい)』

意味【山は日に映えて紫色に見え、川の水は澄んで清らかであること。山や川の景色が美しいこと】

美しい日本語は、語彙力を高めるとともに、品よくなれるかもしれません。ぜひ美しい日本語を使ってみましょう。

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